狂暴なる伊想

2024-11-25

狂暴なる伊想

     1

何のために起きているのか?

云いわけ、ぶりかへしの手紙を書くのか?

風雨のはげしい夜中のたはぶれか?

首つたけのあいつの足が見えるのか?

負けたオレを意識してからのことか?

この一点心は詩を字にしない!

風雨の美しさをあいつだと思へ!

オレはオレだと大見得を切れ!

一人の世界は独裁だ!

あやしい咒文を無意識、一途に荒つぽくする

にくむことも愛することもわからなくなつた!

     2

デタラメのメはもうねむくなつた

(この一行は高村さんの詩のマネぢゃない)

忙しかつた身体をつぼめると

まろいものになる

まろいものはオレではないか? オレだ! オレだ!

あいつはオレのことなんか知りやしないだらうし

歪んだものの心理を解せる生物だと

万国旗の見分けさへも出来るんだが……

押され乍ら昔オレはどんな言葉であいつを殴つたかしら?

おう、圧力のちがつた思想で制服した空想!

押すべき力はたう/\落ちて行く

仕方がないからヤケになる

どんな女でも美しいと感ずる!

デタラメのメがさうさせる!