ここまで来た時

2024-12-10

ここまで来た時

五十八頁の心象スケツチが停止する

それはオレ自身にもわからぬ渋滞だ

それは忘れた対照

ひからびたオレ

断線した電力

夏の夜

多分、卓上燈を消した世界だ

それは、(ノン)

それは反発するほどの弾力を持ち乍ら

何も思はない夜がつづくからだ

そして百合の花の匂ひ

蚊の声

風の音と風鈴の音

いい位な心もちにいい位なヂクザツクだから

今夜はこのノートを眺めるのだ。