杉浦幹享(SUGIURA TOMOYUKI)
略歴:1989年12月3日大阪府生まれ。國學院大學文学部日本文学科卒業(学士)。埼玉県公立学校教諭を経て日本の東北大学大学院文学研究科日本思想史専攻分野修了(修士)。現在は同大学の博士課程後期に在籍中。修士論文の題目は「『古事記』序の思想」。
みなさんこんにちは。杉浦幹享(すぎうら ともゆき)と申します。大好きな中国でお仕事ができて幸せです。これから四川外国語大学のみなさんに現代の日本語と日本文学史をお教えいたします。
わたしは日本の上代文学を専門とする研究者です。日本の東北大学で日本思想史学を文学史の観点から研究しています。わたしの専門は「『古事記』の文献学的ならびに思想史的研究」です。
わたしが学ぶ仙台の東北大学には中国から来た学生がたくさん留学しています。魯迅先生が日本に留学したエピソードは中日両国で有名です。わたしは「藤野先生」のような人になりたくて留学生に古典日本語や漢文(文言文)を教えていました。
世界ではいろんな出来事があって中日間の交流が難しくなった時期がありました。だからこそ、四川外国語大学のみなさんに「今の日本」をお届けしたいと思います。
人はことばと文化で解りあうことができます。たとえば日本人であるわたしが『三国志』を読むとなんだか自分が中国人だったような気がして、中国が自分の故郷のように思うことがあります。唐宋の詩が自分の心を代弁してくれているような気持ちになって涙することだってあります。
このように、国際社会で生きるわたしたちをつなぎあわせて癒してくれるのは文化であり、これからの時代はますますことばの力が重要になります。
翻訳の仕事はAIにも出来るでしょうが、翻訳を越えて心でわかりあうのは人類に固有であり、ひとつの希望です。
一緒にたくさん学びあいましょう。わたしも中国語を頑張って学習します。
どうぞよろしくお願いいたします。
張 尋(ZHANG XUN)
略歴:
北京外国語大学 北京日本学研究センター 修士課程修了(文学修士)
京都大学 人間・環境学博士)
博士論文:
清末中国のキリスト教系学校における英語教育史研究:入華宣教師による言語観と教育理念をめぐって
研究業績:
米国長老派教会宣教師C. W. マティーアの教育思想:19世紀中国キリスト教学校の言語選択に関する課題(単著、査読有)『キリスト教教育論集』(キリスト教教育学会)第30号、15-27頁
欧州語言共同参考框架在日本初高中英語教育政策中的応用(日本語訳:日本の中高英語教育政策におけるヨーロッパ言語共通参照枠の応用)(共著・査読有)『中日教育論壇』(中日教育研究学会)第十期、48-57頁
はじめまして、張尋(チョウジン)と申します。
小さい頃から親の仕事の関係で何回か引越し、さまざまな方言に触れたことをきっかけに、言葉に興味を持つようになりました。大学時代から専攻として語学を勉強しはじめ、外国語教師を目指し、外国語学習に関する心得や経験などをより多くの方々に伝えたいと思い、修士課程と博士課程の段階で外国語教育に関連する研究をしてきました。
外国語は、多くの人々にとって情報を集め、視野を広げさせる手段でもあると考えられていますが、外国語の学習はとても個人的な体験になります。自分で目標を設定し、自分で勉強のリズムを身につける。勉強の仕方について考え、例えばどのように辞書を使ったらいいのか、あるいは文章を暗唱するのがいいかなど、人それぞれは自分にあった勉強の仕方があります。
それと同時に、外国語の学習と教授は科学でもあり、研究者・教育者は長年の研究や実践を通じて、外国語学習の原理やメカニズムについてまとめられています。外国語教育に関する研究成果を教育現場で活かし、科学的方法に導かれながら、日本語学習における皆さんの目標やビジョンの達成をサポートできればと考えております。